三重県より 消防団活動への理解・協力について

 近年、全国各地で地震や風水害等の大規模災害が多発化・激甚化し、消防団は消火活動のほか、地域住民の生命、身体及び財産を災害から守る地域防災力の中核を担うものとして重要性が更に増す一方、その中核を担う消防団員は年々減少を続けており、少子高齢化の進展等の社会経済情勢の変化により、地域における防災活動の担い手を十分に確保することが困難となっています。
 これまでも消防団の充実強化に取り組んできましたが、行政の取組だけで地域防災力の充実強化を実現することはできません。特に、今日では消防団員の約7割を被雇用者が占めていることから、なによりも事業者の皆様のご理解とご協力が不可欠です。
 事業者の皆様におかれましては、従業員が消防団に入団しやすく、また、消防団員である従業員が消防団活動を継続しやすい環境づくりに向け、一層のご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。
 まず、従業員が入団しやすい環境づくりとして、事業所を挙げての従業員の入団促進、事業所で所有する重機などを活用した消防団活動の実施など、消防団への組織的なご協力をいただけるようお願い申し上げます。勤務時間中の災害出動に関する事項を取り決め、機能別消防団員制度を利用することで、業務とのバランスを取りながら消防団活動に貢献いただくことも可能です。ぜひ、従業員が入団を希望する場合には、積極的にご支援いただくようお願いいたします。
 また、消防団活動を継続しやすい環境づくりのため、例えば、消防団員である従業員について、勤務の免除やボランティア休暇の活用を認めるなどの配慮をいただけるようお願い申し上げます。
 地域の安心安全を確保するためには、様々な主体が適切に役割分担・連携しながら取り組むことが重要です。平成25年12月に成立した「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」においても、このような基本的な認識のもと、事業者が従業員の消防団への加入等についてできる限り配慮することなどが定められています。
 事業者の皆様におかれましても、社会を支える主体として、ともに地域防災を担っていただけるよう重ねてお願い申し上げます。

消防団協力事業所表示制度とは